工房での出来事やなにげない日常生活について気まぐれに綴ってみることにしました。

味噌桶----------------------------------2006/3/20

去年よりはじめた味噌作り。初めてながらもなかなかおいしいものが出来たので(ほんとの手前ミソですが)今年は多めにつくろうとはりきっていたところ、味噌作り暦15年のIさんよりお味噌のおすそわけをいただくことがありました。
届いたのは杉桶仕込みの1年ものと3年もののお味噌。
杉桶で熟成した味噌自体、初めてなのでどんな味なのだろうと興味津々で味見してみると、これがもう最高においしいのです。1年ものは糀の風味豊かで爽やかな味が、3年味噌は熟成した深い深い味わいが口の中に広がりました。杉の香りも少しついていて、こんなに幸せな気持ちになるほどのおいしいお味噌がつくれるなんて!と感動すると共に手間ひまかけて作られる発酵食品の奥深さにもとても感心しました。

そんなことがあったのですっかり味噌作りのとりこになってしまい、折角だから私も杉桶に仕込もうと、工房からの風でご一緒させていただいた岩手の南部桶正さんに一斗桶を作っていただきました。桶正さんは接着剤を使わず、側板は竹釘で留めて竹タガでがっちり締めるという昔ながらの技法で作っていらっしゃいます。届いた桶のかっこいいことといったら!その確かな技に惚れ惚れしてしまいます。
たっぷり20kg仕込んだ桶は工房事務所の見えるところに置いて、おいしくなってね〜と時々気?を送りつつ、味噌開きの日を今から楽しみにしています。

寒波----------------------------------2005/12/23

寒波の到来で全国的に寒い日が続いていますがこちらも例年以上の冷え込みで雪も20センチくらい積もっています。工房裏の物置には、地面に到達したツララが・・・。ここはいつも立派なツララが下がるスポットではあるのですが今年は随分と早めのお目見えでした。1日中影になるのでほとんど解けず、日に日に成長していくのを見るのがちょっと楽しみだったりしますが、ここはほんとに九州なのかと疑いたくなる光景でもあります。

先日はあまりの寒さで前々から考えてはいたけれどなんとなく先延ばしになっていた工房への薪ストーブ導入に踏み切りました。初めてなので実験的に使ってみようということでとりあえず小さいものを購入。工房の隅に設置してみたのですが、これがなかなかいい感じです。火のぬくもりはじんわりと体をあたためてくれてお風呂に入っているのに感覚が似ているような。燃料の木っ端はいくらでも出るし、もっと早くしてればよかったです。薪ストーブがあれば寒いことも楽しめそうです。


ひのきん----------------------------------2005/6/9
先日親しくしていただいている宝珠山にある原田さんの製材所に伺ったところ、福岡のつみきやさんと一緒につくったという桧でできた木琴がありました。その名も「ひのきん」。硬いゴムがついたバチでたたくとよく響くなんとも言えないやさしい音が出るんです。癒されるような心にも響くようなホントにいい音で感動してしまいました。お聞かせできないのが残念なくらい。これは3歳と1歳になる甥っ子姪っ子にぴったりだと思い、その場でひとつ分けていただいたのですが、家に帰ってしばらく童謡などを叩いているとどうしても自家用でも欲しくなってしまって、結局もうひとつ取り置いてもらってます。
桧の香りも肌触りもよくて素晴らしい玩具だと思います。ネットでも購入できるようなので興味のある方は「つみきや」さんのHPをご覧下さい。

けやきの住人----------------------------------2005/6/6

へびがいた工房裏のけやきにはいろんな生命が宿っているようです。今度はクワガタを見つけました。ちょっと暑い日が続いたせいか去年よりも随分と早いお目見えです。まだちょっと寝たりないみたいで、のそのそと緩慢な動きで土の中にまた入っていっちゃったけど、夏がすぐそこまで来ていることを教えてくれたのでしょう。

佐藤製材さん-----------------------------------2005/5/4

先日椅子用の材を分けてもらいに佐藤製材さんへ行きました。日田駅から程近いところにあるこちらの製材所はこの地方の在来種である材、ヤブクグリを主に扱っていらっしゃいます。表に積んである丸太はどれも50年生以上の立派なものばかり。こちらに来るとまずその迫力に圧倒されます。
そして来る度に感動してしまうのですが、こちらの事務所では50年前に佐藤さんのお父さんの代で製材業を始めた当時のものが現役で大切に使われているのです。建物はもちろん、机や状差しなどの備品もしかり。昭和にタイムスリップしたような懐かしい雰囲気はついつい長居したくなるような心地よさがあり、実際、来た人の多くが製材所らしい製材所だと喜んでゆっくりしていくのだそう。私たちも杉の話になると止まらなくなってしまう佐藤さんとのお話も楽しくて、いつもお邪魔してしまってます。


ヤブクグリをふんだんに使った事務所。建った当初の白黒写真が事務所の壁に飾られているのですが、本当にそのまんまなので感心してしまいます。やはり古くなった木造建築は風格があっていいですね。
右の状差しと札もお父さんが作られたそう。日本休業?いえ、本日ですね。右から左へ書いていた時代のものに歴史を感じます。


この机類も全部大工さんに作ってもらったもの。
左端の机は出し入れの激しい真ん中の引き出しの底が磨り減って穴があいてしまったので2年前くらいに補修してもらったとのこと。穴があくほど使い込むなんて・・・素晴らしい!円卓もけやきの一枚板でできていて立派でした。右の写真は薪ストーブとその囲い。この周りでおもちでも焼きながら暖をとれたら幸せだろうな。ストーブの形がモダンでもあって昔の職人さんのセンスに感服です。

ちなみに佐藤さんは温故知新で写した昭和10年ごろ製作の学童椅子を譲ってくださった方です。こちらに伺うとものを大事にする心を自然と教えられます。



へびその2-----------------------------------2005/4/30


裏に置いてある樹齢100年は超えていそうな大きなケヤキの株
でヘビが日なたぼっこしているのを発見しました。すごく長いのといい、この縞模様といい、去年の夏工房に入ってきて大騒ぎになったあのヘビに違いありません。これもなにかの縁でしょうか、また再会してしまいました。少し近寄ると素早く隠れてしまってどこにいるか分からなくなってしまいましたが、勝手を知っているような動きからするとこの切り株を住処としているのかも。天気のいい日は外で作業したりすることもあるので、すぐ側にヘビが潜んでいるかと思うと落ち着かないですが、大きな切り株にヘビ、ってどこか神秘的でかっこいいような気もします。


学校椅子その2-----------------------------------2005/4/10

去年の11月ごろ吉井町の骨董やさん’四月の魚’で見かけて気になっていた2人がけの学校椅子。最近,、工務店さんより1人がけ学校椅子とベンチの注文があり、ふと思い出した。あの椅子ならピッタリの雰囲気で写して作るといいなあと。でもお店に行った時から随分時間が経ってるからもうなくなってるかもしれないと思いながらもダメもとでお店に電話してみると、奇跡的にまだあるという。まさに私たちを待っててくれてたかのよう!
こうしてこのかわいらしい2人がけの椅子は我が工房へ引き取られることとなりました。温故知新の新たなメンバーです。
モノとの出会いもそうですが、人とのめぐり合わせにも不思議な縁というものの存在を感じずにはいられないこの頃です。